治療者の役割

治療者の役割は、患者さんを自分の考える「正しい方向」へ動かすことではないと思っています。

患者さんが自分の身体と環境を理解し、その中にある可能性を発見し、自ら行動を選択できるようにすること。

言い換えれば、

「患者さんを変える」のではなく、「患者さん自身の中に変化が生まれる条件をつくる」こと。

そして、その変化を患者さん自身が認識できるようにすること。

治療者は、答えを与える人ではなく、問いをつくる人。

行動を強制する人ではなく、行動が生まれる環境をつくる人。

患者さんを導く人であると同時に、患者さんとともに身体の変化を観察し、その意味を探る人でもあると思います。

最終的に目指すのは、

「治療者がいなくても、自分の身体と環境を観察し、自分の状態を判断し、自分に必要な行動を選択できること」

なのかもしれない。

治療のゴールは、治療者への依存をつくることではない。

自分自身の身体を、自分自身で理解できるようになること。

そのための「気づき」と「選択」と「行動」の循環をつくること。

それが、治療者の役割なのだと思い私自身の治療に対する心得としております。

Part①〜⑧を読んでいただきありがとうございました。