治療者の役割とは何かを私なりに考えてみる。

治療者視点と患者視点があるが、私の今までの経験則からみた内容となっています。

①「治す」から「変化が生まれる条件をつくる」

治療者の役割は、患者さんに「こうしてください」と正しい答えを与えることだけではないと思う。

私は、患者さん自身が自分の身体を理解し、自分の置かれている環境を捉え、その中で何ができるのかを発見し、自ら行動を選択できるようになることが、治療において重要だと考えています。

人は、単純に「自分の意思によって行動する」存在ではない。

身体の状態、生活環境、過去の経験、他者との関係、心理状態、そしてその時々の認知によって、行動は生まれてくる。

ここに「中動態」という考え方がある。

「自分がやった」のか、「誰かにやらされた」のか。

その二つだけでは、人間の行為を十分に説明することはできないと思う。

人は自分で行為している一方で、その行為は環境や身体、他者との関係の中から生まれている。

治療も同じだと。

治療者が患者さんを一方的に変えるのではない。

患者さんと治療者、身体と環境、認知と行動との関係の中で、変化が生まれていくことが大切ではないかと思うのです。