調整作用
組織・器官に適量の鍼刺激を与えて、その機能を調整する作用です。痛みやけいれんを抑える鎮静作用や、機能低下の疾患に対して興奮を与えて回復させる興奮作用などです。鎮静作用は、神経痛や月経痛、下痢などに、興奮作用は知覚鈍麻や運動神経麻痺、弛緩性便秘などに有効です。

誘導作用
患部に直接刺激するか、またはこれより遠隔部位に鍼を刺して、血管に影響を及ぼして、患部の血液量を調整するものです。
直接その患部に刺激して、血液を他の健康部から誘導する患部誘導作用(筋の萎縮・麻痺、五十肩、肩こりの時など)や、局所的に血液量の過剰な疾患に対し、多少隔たった部に刺激し、その部に血液を誘導し、患部の血液量を調整する健部誘導作用(脳充血、腹腔内臓器のカタル性炎症)などがあります。

転調作用
自律神経失調症やアレルギー体質を改善して、体質を強壮にする作用です。

消炎作用
鍼治療により白血球は増加し鍼を刺した場所に集合する。
促進させることによって、炎症の治療に効果を発揮します。

反射作用
患部から離れたところに刺鍼して、患部の機能を改善する、体表−内臓反射(皮膚神経と内臓神経つながっています)などを利用した作用です。

防衛作用
鍼をすると白血球、血小板などが増多し、各種免疫物質の増生を促し各種疾患の治療機転を促進させ防衛力を高める作用です。